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2023年02月28日(火)
日銀新総裁 -植田和男 氏-
政府は日銀の次期総裁に植田和男氏を起用する方針を固めました。
現在の黒田東彦総裁は任期2回10年も務めていただきました。
この間デフレ、マイナス金利、パンデミックなど激動の時代でしたが、
黒田総裁のおかげで株式投資や不動産で利益を上げた方も多いと思います。
大変お疲れ様でした。
金融や不動産業界には特に大きな影響を与える日銀総裁
任期は5年、かつての日本の首相のように1年でころころ変わることはありません。
総裁の他に 副総裁2名 審議委員6名 計9名で政策を決定します。
中央銀行の役割とはなんでしょうか?
第一に物価の安定です。
今の黒田総裁のもとでは、デフレ脱却のため、
国債を約500兆円購入したり、ETF(株式)約36兆円を購入しています。
新日銀総裁の植田さんとはどんな人なのか?
期待を込めて、輝かしい経歴を検証してみます。
1951年 9月20日生まれ 71歳 静岡県出身
学歴
東京大学理学部・経済学部卒業
東京大学大学院
マサチューセッツ工科大学大学院進学
教職
1980年 カナダブリティッシュコロンビア大学経済学部助教授
1982年 大阪大学経済学部助教授
1989年 東京大学経済学部助教授
1993年 東京大学経済学部教授
2017年 共立女子大学教授
学外の役職
1985年~1987年
大蔵省財政金融研究所主任研究官
1998年
速水優総裁のもと 日本銀行政策委員会審議委員に就任
最近の植田氏の発言から
「金利引き上げを急ぐことは、経済やインフレ率にマイナスの影響を及ぼし、
中長期的に十分な幅の金利引き上げを実現するという目標の実現を阻害する」
「難しいのは、長期金利コントロールは微調整に向かない仕組みだという点である。
金利上限を小幅に引き上げれば、次の引き上げが予想されて一段と大量の国債売りを招く可能性がある」
「多くの人の予想を超えて長期化した異例の金融緩和枠組みの今後については、どこかで真剣な検討が必要だろう」
「日本における持続的な2%インフレ達成への道のりはまだ遠い」 2022年7月
「緩和効果が十分に発揮されなかった点が大幅な実質円安の背景にあり、
円の購買力は下がった」 2022年5月
「本来誘導対象は10年より短い金利にして、10年債利回りは自由に
変動させるのが日銀の考え方に合うのではないか」 2021年4月
「高水準かつ増大を続ける政府債務残高の弊害の一つは、経済が金利上昇に脆弱なことだ」 2020年12月
「日銀はすぐに実行できて効果の大きい政策をほとんど持ち合わせていない。
だから金融緩和だけでなく、同時に財政出動で支えてもらうのが一番良い
選択肢ではないか」 2019年10月
上記が最近の植田氏語録です。
最近は、日銀に求められる守備範囲が広くなっているような気がします。
物価の安定だけでなく、景気動向、失業率、為替など政府の役割と言えるものもあります。
植田氏には大変な重責の中とは思いますが、日本経済、世界経済のために
健康に気を付けつつ、尽力していただきたいとエールをお送りいたします。